(1)ORIXの歴史

ORIXは、もともと中堅総合商社「ニチメン」と旧「三和銀行」が1964年、合同で設立したリース会社「オリエントリース」が前身。一般に名前が知られるのは、88年にプロ野球チーム「阪急ブレーブス」を買収したことがきっかけ。その後、親会社のニチメンが「日商岩井」と合併し双日となり(04年)、三和銀行が金融再編で三菱UFJ銀行に統合(06年)される中で、リース事業の成長とともに順調に成長し、独立性を確保してきた。89年には「オリックス」に社名変更し、NY株式市場に上場を果たす。

(2)「ORIXの天皇」宮内義彦  「宮内王国」といわれたORIX

今日のORIXの成長はひとえに、宮内義彦・現シニアチェアマン(1935年9月13日生・83歳)の力によるものといわれている。

https://www.orix.co.jp/grp/company/about/profile_y_miyauchi.html

 宮内氏は神戸市出身。関西学院中学、高校、大学を卒業し、ワシントン大学に留学した後、ニチメンに入社。そこで同社の新ビジネスとしての「オリエントリース新設プロジェクト」に関わり、そのまま同社に転籍。「ニチメン本社からのオリエントリースの独立戦争を主導した」(経済誌金融担当記者)といわれ、30代でオリエントリースの取締役に就任。以降、50年近くにわたって同社の経営を主導してきた。

宮内氏の名前が、一般に知られるようになったのは、96年に第一次橋本政権が設置した「規制緩和小委員会」(後の「行政改革推進本部・規制改革委員会」)の委員長、さらには06年に第三次小泉政権が設置した「規制改革・民間開放推進会議」議長に就任した頃から。日本の規制改革議論を牽引し、この時に政界とのパイプも強固なものとした。

新自由主義・市場原理主義的な考え方で、政府資産の売却、規制緩和の推進、郵政民営化、労働派遣法の導入など次々と政策実現をリードする一方で、そうした規制緩和による〝果実〟をORIX自身が得る(ex. 日本郵政保有の保養・宿泊施設「かんぽの宿」のオリックス不動産への払い下げ問題)ということも起こったため、世論の批判も浴びた。

(3)宮内氏の影響を色濃く受けた社風「実力主義」だが「荒っぽい」

こうした宮内氏のキャラクターも影響し、さらには社員もバブル崩壊等で潰れた都市銀行やノンバンクからの転職者で占められていたことから、ORIXは今なお、財界保守層からは「際物(キワモノ)」とみられている。

 しかしながら、同社の特徴として「稼いだ者が偉い」、「出身会社、学歴は問わない」という実力主義を採用しており、これが同社の成長の原動力にもなっている。

次々と事業を買収・拡大し、「単なるリース会社というよりむしろ、少々荒っぽい手を使っても、稼ぐためには何でもやる〝総合金融会社〟」(前出・経済誌金融担当記者)といったほうがよく、前述の通り、プロ野球球団のオーナーから、水族館(京都、すみだ、新江ノ島の3カ所)、海外での銀行に太陽光発電、不動産にカーリースと何でもやる。